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病気のおはなし

仔犬の低血糖症のおはなし

仔犬の低血糖症

「先生、うちのコロちゃんが急にぐったりして立ち上がれないんです。どうしちゃったのかしら・・・」
心配そうな飼い主さんからの電話がありました。コロちゃんはまだ3ヵ月の仔犬で体重も800gしかありません。ペットショップからやってきてから食欲があまりない日が続いていたのですが元気だったので飼い主さんも気にしていなかった様子です。状態が良くない様なのですぐに病院に連れてきていただき詳しく検査を行いました。検査の結果、血糖値が30mg/dl(正常値65−120)しかありませんでしたのですぐに血糖値を上げる処置を行いました。

 

1、低血糖症の症状
活動の減少 呼吸困難 虚脱・起立不能
けいれん 低血糖症状が長時間続くと死亡 その他(徐脈、低体温など)

 

2、低血糖症の原因
食事が十分に取れていない
(食欲低下、食事の回数・量が足りない、不適切なフードの使用など)

下痢・嘔吐などの吸収不全 門脈シャントなどの内臓疾患 低体温(消化機能の停止)

 

3、低血糖症の診断
血液検査で血糖値を測定します。合わせてその他の内臓や電解質の検査を行いその他の基礎疾患が無いかチェックします。原因がわかればそれに応じた治療を行います。経口で食事がとれるようであれば高カロリー食をまめに与えます。

 

4、低血糖症の治療

虚脱や痙攣がある場合は血管確保を行い血管内に直接グルコース溶液を点滴します。また下痢や低体温、その他の基礎疾患がある場合はそれらの治療を行います。
低血糖が回復した後も食事の与え方が不適切だと再び低血糖症を起こすためある程度体重が増えるまでは注意深く食事量や内容に気を付けることが重要です。
また重度の低血糖が長時間続くと脳に回復不可能な障害が残ることがあります。その場合、昏睡や盲目、持続的なてんかん発作、ふらつきなどの後遺症が残ったり死亡することもあります。

 

5、低血糖症の予防

下痢や門脈シャント等の基礎疾患が無ければまめに食事を与える事につきます。子犬は急激に成長するため多くの栄養が必要ですが、皮下脂肪も少なく糖の生成能力や他のエネルギー源を使用する力が弱いため容易に低血糖症を起こします。生後7-8カ月までは子犬用の質の良い高カロリーのフードを選択し、一日に必要な量を3-6回に分けてこまめに給餌する必要があります。また冬季は体が冷えて下痢や低体温を起こしやすいためペットヒーター等を必ず使用し、体を冷やさないようにすることが重要です。


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